Sakura Auto Simplify¶
スマートFPSエンハンサー - 必要なときにシーンを自動簡略化
概要¶
このアドオンは必要なときに一時的にシーンの要素を簡略化し、ボトルネックを解消することで、アニメーション再生時やポーズモード、編集モードなどでフレームレートとレスポンスを向上させます。
ときには数倍のフレームレート向上と大幅なレスポンス向上が見込めることもあります。
簡略化の処理はユーザーが指定したタイミング(特定のモードに入る時、アニメーション再生を開始する時など)で自動的に行われます。
変更は一時的なものであり、モードから出たり、プレイバックを停止すると自動的に元の状態に戻ります。
プロジェクト内のデータが変更されることはありませんので、安心して使用できます。
サポートバージョン¶
2.93 LTS 以降
機能¶
自動的なシーン簡略化¶
このアドオンは以下のモードに入ったときに自動的にシーンを簡略化します。
- アニメーション再生
- ポーズ/編集/ペイント/スカルプトなどの各モード (設定可能)
モードから出ると、簡略化は自動的に無効化され、シーンは元に戻ります。
一時的なシーン簡略化¶
このアドオンは以下の設定を必要なときにのみ一時的に変更します。
- モディファイア ホワイトリストにないモディファイアを非表示にする (複雑なモデルに大きな影響)
- マテリアル マテリアル内のノーマルマップノードをミュートする (大きな影響)
- メッシュ設定 メッシュオブジェクトの自動スムーズを無効にする (高ポリモデルに大きな影響)
- レンダリング設定 AO、SSR、シャドウのビット深度などのレンダー設定を調整する (大きなシーンに中程度の影響)
- ビューポート設定 ビューポートの再生対象を調整する (シーンの複雑さによって小さな影響から中程度の影響)
- シェーディング設定 シェーディングタイプを SOLID に変更する (Eeveeでは最近のGPUで小さな影響、Cyclesでは大きな影響)
また、フレームレートに小さな影響を与える他の設定もあり、選択的に調整できます。
これらの設定は専用のUIから変更可能です。
使い方¶
通常の方法でアドオンをインストールし、有効化してください。
インストール後、トップバーの右端に 簡略化
ボタンが表示されます。
デフォルトでは、シーンは自動的に簡略化されます。
この動作(自動もしくは手動)は設定から変更可能です。
簡略化
ボタンの下矢印をクリックすると設定メニューが開きます。
このメニューでは、シーン簡略化の各要素について設定を行うことができます。
変更された設定は即座に適用されるため、最適な設定を簡単に見つけることができます。
Tip
複数のボタンを一度に有効化するには、対象のモード
と 簡略化の対象
のボタンを Shift-Click してください。
開発の背景¶
Blenderはリアルタイムアニメーションに向いた設計ではなく、シーンが複雑化したり、モデルに複数のモディファイアを使用したりすると、アニメーション再生時のフレームレートが苦痛になるほど低下し、操作へのレスポンスも悪くなってしまいます。
特にポーズモードや編集モードでの劣悪なレスポンスは作業の妨げとなり、生産性を大きく低下させます。
ボトルネックになる要素を手動で取り除くことでこの問題を解決することもできますが、モディファイアを一時的に非表示にしたり、ノーマルマップをミュートするといった操作は非常に面倒で、用が済んだときに元通りに戻すのも大変です。
このアドオンでは、そういった操作を完全に自動化することで、Blenderの生産性を大幅に向上させることを目指しています。